独自インストーラーの作成について


 独自インストーラー作成についてお問い合わせいただくことがよくありますが、 TRYCUTの性質上ユーザー側で独自にインストーラーを作成することで問題になることはないと考えられます。 その理由などインストーラー作成者向けの参考情報をまとめておきます。


[独自インストーラーとは]

 TRYCUTユーザーは個々に違いはありますが、それぞれ複数のアプリケーションと共に利用さているケースがほとんどです。
 PC増設や利用PCの変更、別のドライブや他ユーザーに環境を移行/コピーするような場合、 それぞれ全てのアプリケーションのインストールと日頃運用するための設定を完了するまでには大変な工数がかかってしまいます。 また作業漏れやミスが伴うと正常に稼働させるまでに想定外の時間がかかる場合があります。
 これらが一度だけであれば問題はないのですが、将来的に繰り返すことが予想されたり台数が多い場合には、 何か得策がないかを模索することになり、結局独自インストーラーが求められることになります。

※TRYCUTだけでも設定パターンは多いので、TRYCUT専用PCでも同じ問題はあるかもしれません。


[お問い合わせいただく背景]

 TRYCUTユーザー様から、「自社専用のインストールツールを作成したいが、問題になることはないか?」のようなお問い合わせを度々頂いてきました。
 これは「インストール時に特別なことをやっていないかどうか?」が不明なためかと思われますが、 以下に説明するようにTRYCUT2000/3000/5000は、基本的に何もやってないに等しいような構造ですのでご安心いただけるかと思います。


[インストール時に行っていること]

 現在のTRYCUT2000/3000/5000のインストール用セットアッププログラムで行っていることは、 基本的にはインストールフォルダに関連ファイルを解凍保存しているだけです。
 インストール・フォルダ以外には基本的にファイルは保存されません。 また拡張子ごとのファイル関連付けなども行っていません。

 本来はこれだけで十分なのですが、TRYCUT3000/5000のセットアッププログラムに関しては、 一般的なアプリケーションのインストーラーと同じく以下の3点の処理を行っています。

(1) デスクトップへのアイコン自動追加
(2) スタートメニューへの登録(選択可能)
(3) アンインストール・プログラムをインストール・フォルダに格納。同時にアンインストール情報をOSの管理領域(レジストリ)に追加 → Windows側の「プログラムと機能」の一覧に掲載

 しかし、これらの処理は動作には無関係で、本来は無くても問題ないものです。 TRYCUT2000のセットアッププログラムは今でもファイルの解凍処理だけです。

※(1)(2)に関しては手動操作で対応できます。(3)に関してもアンインストール・プログラムを 作れば、手動のレジストリ操作で出来ないことはないのですが、 そもそもアンインストール・ツールで自動的に行えることには限界があります。 どんなアプリケーションのアンインストーラー(「プログラムと機能」から起動)でも、 波及する問題を避けるため、基本的にはインストール時のファイルを削除するだけに留めているものが多いです。 TRYCUT3000/5000のアンインストーラーもインストールしたファイルのみ削除するだけです。


[TRYCUT2000/3000/5000の関連ファイル]

 TRYCUTの動作設定に関連する情報に関しては、OS管理領域(例:レジストリなど)に保存していません。 保存しているのはライセンス関連情報のみになっています。
 動作中に参照する情報は、全てユーザー側で変更可能なテキスト形式のファイルになっています。 TRYCUTのインストーラーを使用した場合には、とりあえずその一例としてのサンプルは保存されています。

 TRYCUTに関してだけで言いますと、 インストールフォルダに実行モジュール(EXE)とhelpフォルダと、 これらの関連ファイル(拡張子ではINI,TTL,CTL,MTL,DEF,必要に応じてCTC,MES)が格納されていれば、 インストールの基本的な部分は達成できていると言っても過言ではありません。
 あとはデスクトップへのアイコン追加など1度だけで済むものや、 ドライブ名が変更されている場合には、その変更に伴う設定ファイルの修正など、 人の判断で行った方が良いような作業が残っているだけです。

 ※シミュレーション対象データのワーク形状ファイル(DMF,DME,STL)やNCデータは適宜用意して下さい。


[補足]

 独自インストーラーが、設定工数の削減やミスを防ぐことを目的にするものであれば、 各アプリケーションが提供しているようなセットアップ用実行ファイル(例:EXE形式)を作成する必要は無く、 TRYCUT2000/3000/5000に関しては、インストールフォルダや関連フォルダを稼働させているPCからコピーするだけで十分です。


 最新のWindows(Vista以降)上では、UACについても十分留意しておいて下さい。


 インストーラー作成について、ご不明な点やご質問などありましたら、 support@trycut.comまでお問い合わせ下さい。
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