被切削材の保存と呼び出し


[被切削材の保存]

 ポップ・アップ・メニューの「被切削材(W)」の「保存(S)」で、 保存が行えます。保存形式の種類は以下の2種類です。

・被切削材データ(拡張子.DME)
 TRYCUT5000専用の被切削材フォーマット。拡張子は"DME"です。DMEファイルの物理フォー マット詳細につきましては、TRYCUTのホーム ページのDMEファイル・フォーマットをご参照下さい。

【工程ごとの自動保存】
 NCデータ内に以下のコメント行を挿入することで、 各工程後のタイミングでDMEファイルを自動保存することができます。

(TRYCUT:SAVE WORK AT EACH PROCESS)
又は、
;TRYCUT:SAVE WORK AT EACH PROCESS  ← HEIDENHAIN/SIEMENS指定時のみ

TRYCUT側は、このコメント行を読むことによって自動保存処理の準備を行いますので、 NCデータの最初の方(未だ加工が始まっていない段階)に本コメント行を挿入しておいて下さい。
保存されるDMEファイルは、NCデータと同じフォルダに作成され、 以下のように工程番号( _ + 3ケタの整数 )と工具番号( _T + 3ケタの整数 ) を付加したDMEファイルが自動保存されます。

(NCファイル名)_001_T005.DME
(NCファイル名)_002_T019.DME
(NCファイル名)_003_T006.DME
(NCファイル名)_004_T007.DME




シミュレーションを再実行した場合は上書きされます。
基本的には工具交換のタイミングと終了時に保存します。 最初に加工が検出された工程を001とし、加工が検出されなかった工程があった場合には、 保存処理が省略されますので工程番号は飛番になる場合もあります。 (※飛番がある場合は、加工していない工程があったということになります。)


・STL形式(拡張子.STL)
 光造形分野の標準フォーマット。テキスト形式、バイナリ形式(インテル系、 モトローラ系)のそれぞれで出力が可能です。通常他システムへデータを送る場合の 利用を想定していますが、被切削材の保存データとしても利用できます。


[被切削材の呼び出し]

 ポップ・アップ・メニューの「被切削材(W)」の「読み込み(L)」で 呼び出しが行えます。

・被切削材データ(拡張子.DME)
 TRYCUT5000専用の被切削材フォーマットですので、最も高速でデータの劣化も 発生せず取り込むことができます。
※TRYCUT2000/3000で扱っているDMFとは構造が異なります。DMEの物理フォー マットの詳細は、TRYCUTのホームページのこちらをご参照 下さい。

・TRYCUT2000/3000用被切削材データ(拡張子.DMF)
 TRYCUT2000/3000用の被切削材フォーマット(DMF)からも読み込むことができます。特に形状としての劣化は ありませんが、DMFの格子ピッチが細かいとTRYCUT5000内では少なくとも6倍以上の大きなデータになってしまう ため注意が必要です。

・STL形式(拡張子.STL)
 光造形分野の標準フォーマット。通常他システムからデータを取り込む場合を 想定しています。テキスト形式、バイナリ形式(インテル系、 モトローラ系)の全てに対応しています。

STLファイルを選択した時のみ、読み込み設定ダイアログが表示されます。

「座標系の選択」(新設)

STL内の座標値を機械座標系とみなすかワーク座標系とみなすかの選択を行います。
「座標変換の指定」(新設)

・XYZ軸それぞれのスケール倍率とスケール中心位置の設定
・XYZ軸それぞれのミラー設定とミラー中心位置の設定

※スケールとミラー同時指定時は、スケール処理を行ってからミラー処理を行います。
「格子点計算ロジック」

[標準モ−ド] --- 忠実に形状を取り込みます。

※STLが立体として閉じていない場合や隙間がある場合など、うまく取り込めない場合には以下を選択してみて下さい。ただし、基準方向から見て負角の部分は埋められてしまいます。
STL出力側システムの特性にもよりますが、遠目では閉じているようでも細部に隙間が存在する場合もあり、標準モードでの 取り込み処理で不都合が生じる場合もあり、そのフォロー・ロジックとして以下を用意しています。

[+Z方向基準] (Ver1.12以前の処理)
[-Z方向基準]
[+X方向基準]
[-X方向基準]
[+Y方向基準]
[-Y方向基準]

<取り込み時の規則>
・STL全構成点の最大最小から平面上で長方形を定義
・STL全構成点の中の一番基準方向とは逆側のものが被切削材の底位置
・格子点位置で、複数基準方向側の位置が存在する場合、最も基準方向側に向いているものを採用する
 (基準方向から見て影の部分の定義は無視されます)


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