必要な突出・首下/有効刃長/チップ幅


<必要な突出し長と首下長さの出力方法>

 工具設定ファイルで定義されているアーバーの形状を 元に、アーバーによる干渉を防ぐための必要突出し長 (LENGTH/L又はLENGTH2/L,,,又はLENGTH3/L,,,の値)を 最低限必要な長さプラス1mmとして算出します。 なおLENGTH2/LENGTH3使用時に出力される突出し長は、 定義されたテーパー部長さ(Lt)を保持し必要な首下長さを加味した値が出力されます。 すなわち下記@の条件を前提にした値であり、 Aの条件下の値ではありません。
注:アーバー(工具保持具)の定義が行われていない場合は算出不能です。

 LENGTH2またはLENGTH3指定のときは、
@ テーパー部長さ(Lt)固定で、干渉を防ぐための最低限必要なLu(首下長さ)
A 首下長さ(Lu)固定で、干渉を防ぐための最低限必要なLt(テーパー部長さ)
の2つの値もプラス1mmのマージンで算出します。この2つのいずれかが満たされて いれば、この部分(工具側テーパー部)での干渉は回避されるという意味になり ます。
注:この2つはアーバー(工具保持具)の定義が行われていない場合でも算出されます。
※Ltは、場合によって異常に大きく出力されることがありますが、 この場合は首下長さが不足していると判断して下さい。
※シャンク径と工具直径が同じ場合は「不定」となります。

 実際の算出方法は、「加工(R)」->「各種干渉チェックの設定(I)」にて 「アーバーの干渉チェック」で「しない/突出し長算出」を選択しておいていただき、 加工処理を行ってください。 加工処理終了後、工具別に検出された必要長を作業ディレクトリの"突出し長.txt"というファイルに書き出し、 同時に編集エディターで開かれます。

<出力例>
T19:ブルエンドミル:突出= 6.000以上
T21:その他の工具:ARBOR未定義(算出不能)
T05:ボールエンドミル:突出= 6.000以上:首下= 5.995 or Lt= 1.000以上


<必要な有効刃長の出力方法>

 加工時に必要な有効刃長を最低限必要な長さプラス1mmとして算出 します。
 実際の算出方法は、「加工(R)」」->「各種干渉チェックの設定(I)」の「有効刃長チェック」 で「しない/強行切削/有効刃長算出」を選択しておいていただき、加工処理を行ってください。 加工処理終了後、工具別に検出された必要な有効刃長を作業ディレクトリの"有効刃長.txt"というファイルに書き出し、 同時に編集エディターで開かれます。 なお同時に突出し長も算出する場合は、"突出し長.txt"ファイル側に以下の例のように同時に書き出します。

<出力例>
T19:ブルエンドミル:突出= 6.000以上:刃長= 6.000以上
T21:その他の工具:ARBOR未定義(算出不能) :刃長= 6.000以上
T05:ボールエンドミル:突出= 6.000以上:首下= 5.995 or Lt= 1.000以上:刃長= 6.000以上

注:工具交換だけで移動指令がなかった工具に関しては無視されます。


<必要なチップ幅or高さの出力方法>

 バーチカルミルやラジアスミル(丸駒チップ)に関しては加工時に必要なチップ幅や内径高さを算出することができます。

 実際の算出方法は、「加工(R)」->「各種干渉チェックの設定(I)」の 「チップチェック/VERTICAL or RADIUS用」で「しない/強行切削/必要なチップ幅or高さ算出」を選択しておいていただき、 加工処理を行ってください。 加工処理終了後、工具別に検出された必要なチップ幅や内径高さを作業ディレクトリの"チップ幅.txt"というファイルに書き出し、 同時に編集エディターで開かれます。 なお同時に突出し長も算出する場合は、"突出し長.txt"ファイル側に書き出されます。 突出し長も算出しない場合でも、同時に必要な有効刃長を算出する場合は、"有効刃長.txt"ファイル側に書き出されます。


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